【プロ監修】老犬介護に必要な犬ベッドの選び方|床ずれ対策や注意点も解説

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ー監修者ー

村田アグネス彩(むらたあぐねすさや)株式会社ワンコ・ワークス 店長。現場での経験をもとに、「犬にとって本当に負担にならないか」「暮らしの中で無理なく使い続けられるか」という視点で、犬関連商品の監修に携わっている。

最終更新日:2026年6月15日

老犬にとって毎日使う犬ベッド(寝床)は、健康的な生活を支える大切な環境のひとつです。

ペットが高齢になると筋力や関節機能が低下し、寝起きが難しくなったり、同じ姿勢で過ごす時間が増えたりします。その結果、床ずれや皮膚トラブル、おもらしなど、若い頃にはなかった悩みが増えることも少なくありません。

そのため、老犬介護では体圧を分散しやすいベッドや、起き上がりやすい高さのクッション、防水性や洗濯のしやすさなどを考慮したベッド選びが重要になります。

この記事では、老犬介護で必要な犬ベッドの選び方や床ずれ対策、日常ケアのポイントについて詳しく解説します。

1.老犬介護で犬ベッドが重要になる理由とは?

老犬介護では、食事やトイレのサポートだけでなく、毎日長い時間を過ごすベッド環境を整えることも重要です。

犬は加齢とともに筋力や関節機能が低下し、活動量が減少する傾向があります。高齢になるほど睡眠時間も長くなるため、身体を支える寝床の質が生活の快適さに大きく影響します。

また、寝たきりに近い状態になると床ずれや皮膚トラブル、おもらしなどへの配慮も必要になります。犬の介護ベッドは単なる寝床ではなく、愛犬と飼い主の介護生活を支える大切な介護用品のひとつです。

関節や足腰への負担で寝起きがつらくなる

老犬になると、関節や足腰への負担によって寝起きが難しくなることがあります。犬は加齢とともに筋肉量が減少し、関節の柔軟性も徐々に低下します。特に大型犬は体重による負担が大きく、寝た状態から立ち上がるだけでも前足や後ろ足に大きな力が必要になります。

以前は問題なく立ち上がれていた愛犬でも、シニア期に入ると寝起きに時間がかかったり、フローリングで足を滑らせたりするケースが見られます。

一般的に犬の睡眠時間は成犬で12〜14時間程度といわれていますが、高齢犬では16〜18時間以上眠ることもあります。そのため、長時間身体を預けるペットベッド選びが重要になります。

参考記事:犬の平均的な睡眠時間とは|年齢・犬種による違いについても解説

寝たきりによる床ずれや皮膚トラブル

寝たきりの老犬では、床ずれや皮膚トラブルへの配慮が必要です。

床ずれは、身体の同じ部分に長時間圧力がかかることで血流が滞り、皮膚や組織に負担がかかる状態を指します。特に肩・肘・腰など骨が出ている部分は圧力が集中しやすいため注意が必要です。

また、高齢犬では皮膚が薄くなる傾向があり、おもらしやよだれによる湿気が加わることで皮膚トラブルが発生する場合もあります。

老犬の床ずれ【褥瘡(じょくそう)】の注意点・ケア方法

■寝返りサポート

床ずれ予防には体圧分散性の高い犬ベッド選びに加え、 2~3時間おきの定期的な寝返りサポートやタオルやクッションを活用して愛犬の身体を保護することも重要です。

体位変換するときは背中が上になるように回転させましょう。お腹が上になると吐き戻しや誤嚥、内臓へ負担がかかる場合があります。

■血流マッサージ

血流をよくするために軽いマッサージをしましょう。体や手足を激しく動かすマッサージや褥瘡ができた部分を触ることは犬の負担になるため避けましょう。体をさする、手足の曲げ伸ばしだけでも固まった筋肉がほぐれるのでおすすめです。

■清潔を保つ

排便や排尿、食べかすなどによって被毛や皮膚が汚れたままになっていると不衛生になり褥瘡ができやすくなってしまいます。汚れた部位は早めに洗浄し、体を常に清潔な状態に保ちましょう。

また愛犬の必要に応じて動物病院に行き、獣医に見てもらうことをおすすめします。

参考記事:犬や猫の床ずれ(褥瘡)はどうしたらいい?なぜなるの?疑問にお答えします

老犬介護用ベッドが必要になるサイン

以下のような様子が見られる場合は、介護向けベッドへの切り替えを検討するタイミングかもしれません。

  • 立ち上がるまでに時間がかかる
  • 寝ている時間が増えた
  • フローリングで足を滑らせる
  • ソファやベッドへの昇り降りを嫌がる
  • 同じ姿勢で過ごす時間が長くなった
  • 関節や腰を気にする様子が見られる

これらはペットの加齢による身体機能の変化が始まっているサインである可能性があります。立ち上がりの際に愛犬の足に違和感があったり、痛がる様子が見られたら獣医さんに見てもらうといいでしょう。

2.介護用犬ベッドの選び方とポイント

老犬介護では、見た目や価格だけで選ぶのではなく、体圧分散性やクッション性、サイズ、防水性などを総合的に確認することが大切です。

特にシニア犬や寝たきりの犬はベッドの上で過ごす時間が長いため、身体への負担やお手入れのしやすさにも配慮する必要があります。

体圧分散性とクッション性で身体への圧力を分散する

介護用の犬ベッドでは、体圧分散性とクッション性が重要なポイントです。

寝たきりの老犬は同じ姿勢で過ごす時間が長くなりやすく、肩や腰、肘など身体の一部分に圧力が集中することがあります。

特にラブラドールやゴールデンレトリーバーのような大型犬は体重が重いため、薄いマットやクッションでは身体を十分に支えられない場合があります。

体圧分散性の高いベッドは、身体にかかる圧力を広い範囲へ分散しやすく、床ずれ予防にも役立ちます。

また、柔らかさだけで選ばないことも重要です。低反発素材は身体にフィットしやすい一方で、筋力が低下した老犬では起き上がりにくく感じる場合があります。

一方で高反発素材は身体をしっかり支えやすく、寝返りや起き上がりをサポートしやすい特徴があります。また、ウレタン素材は耐久性とクッション性のバランスが良く、多くの介護ベッドで採用されています。

どの素材が適しているかは、犬種や体重、年齢、身体の状態によって異なります。口コミや人気ランキングだけで判断せず、愛犬に合った素材を選ぶことが大切です。

愛犬の体重や身体の状態に合わせて、適度な反発力とクッション性を備えたベッドを選びましょう。

犬ベッドにのぼりやすい高さ・段差を選ぶ

老犬介護では、起き上がりやすい高さのベッドを選ぶことが大切です。シニア犬になると関節や筋肉の衰えにより、寝た状態から立ち上がる動作が難しくなることがあります。

そのため、ベッドの高さや段差が大きすぎると乗り降りの際に負担がかかる場合があります。小型犬やコーギーのような短足犬種では低めのベッド、大型犬では厚みがありながらも乗り降りしやすい高さのベッドが選ばれる傾向があります。

また、ベッドの縁が高すぎると足を引っかける原因になることもあります。愛犬が実際に乗り降りする様子を観察しながら選ぶことが大切です。

小型犬・中型犬・大型犬別に適したサイズを選ぶ

介護用の犬ベッドは、愛犬の体格に合ったサイズを選ぶことが重要です。

サイズが小さすぎると身体を十分に伸ばせず、寝返りや姿勢の調整がしにくくなる場合があります。一方で大きすぎると身体が安定せず、落ち着いて休めない犬もいます。

一般的には、小型犬は身体の長さに10cm程度、中型犬・大型犬は15〜20cm程度の余裕を持たせると寝返りしやすくなります。

特に大型犬や体重の重い犬では、ベッドのサイズだけでなく厚みや耐久性も重要です。購入前には実際の体長や体重を確認し、無理のないサイズを選びましょう。

犬ベッドサイズを確認する:ベッドのサイズにお悩みですか? |【公式】アンビエントラウンジ

防水・洗濯可能なカバーで清潔を保つ

介護用犬ベッドでは、防水性と洗濯のしやすさも重要です。高齢犬や寝たきりの犬では、おもらしやよだれなどによってベッドが汚れる機会が増えることがあります。

そのため、取り外して洗濯できるカバーや防水カバーがあると、清潔な状態を維持しやすくなります。また、洗い替え用カバーを用意しておくことで、汚れた際にもスムーズに対応できます。

介護は長期間続く場合もあるため、毎日の手入れが負担になりにくい構造を選ぶことが大切です。

3.老犬の介護用犬ベッドを手作りする方法

老犬介護では、市販の介護ベッドだけでなく、自宅にある材料を活用して手作りの介護ベッドを用意する方法もあります。

愛犬の体格や身体の状態に合わせて調整しやすく、費用を抑えられる点がメリットです。

ただし、体圧分散性や防水性、耐久性などは市販の介護ベッドの方が優れている場合もあります。それぞれの特徴を理解したうえで選ぶことが大切です。

手作り介護ベッドに必要な材料と作り方

手作り介護ベッドは、自宅にあるタオルや毛布、クッションなどを活用して作ることができます。

主な材料は以下の通りです。

  • 毛布やブランケット
  • バスタオル
  • クッション
  • ウレタンマット
  • 防水シート
  • ペット用マット

まず床の冷えを防ぐためにマットやウレタンを敷き、その上にタオルや毛布を重ねてクッション性を確保します。

さらに身体が横へ倒れないよう、丸めたタオルやクッションを左右に配置すると安定しやすくなります。

特に寝たきりの老犬では、身体を支えながら姿勢を保てるよう工夫することが重要です。

大型犬の場合は、全体を支えるクッションやマットの厚みを増やすなど、重さに耐えられるよう工夫してください。

市販の介護ベッドとの違いと使い分け

手作りベッドのメリットは、

  • 費用を抑えられる
  • サイズ調整がしやすい
  • 自宅にある用品で作れる

ことです。

一方で、市販の介護ベッドには、

  • 体圧分散性
  • 耐久性
  • 防水性能
  • 洗濯のしやすさ

などの機能が備わっている場合が多く、介護期間が長くなる場合には大きなメリットとなります。

特に大型犬や寝たきり期間が長い犬では、介護専用に設計された犬ベッドの方が身体への負担を軽減しやすいことがあります。

そのため、

  • 日常の寝床は市販ベッド
  • 姿勢調整はタオルやクッション
  • 防水シートでおもらし対策

というように組み合わせて活用する方法もおすすめです。

4.老犬介護を快適にする日常ケアと注意点

老犬介護では、介護ベッドを用意するだけでなく、毎日のケアも重要です。シニア犬や寝たきりの犬は、自分で寝返りを打ったり身体を清潔に保ったりすることが難しくなる場合があります。

愛犬が少しでも快適に過ごせるよう、日常的なサポートを行いましょう。

被毛や皮膚を清潔に保つケア方法

老犬介護では、被毛や皮膚を清潔に保つことも大切です。高齢になると毛づくろいの回数が減ったり、自力で身体を動かすことが難しくなったりするため、汚れが付着しやすくなります。

特に以下の部分は定期的に確認しましょう。

  • 脇の下
  • 首回り
  • お腹
  • 内股
  • 肛門周辺

濡れタオルやペット用ウェットシートを活用しながら清潔な状態を維持することで、皮膚トラブルの予防につながります。

おもらし対策と洗濯頻度のポイント

老犬介護では、おもらしが発生することも少なくありません。汚れた寝具をそのまま放置すると、湿気や臭いの原因になります。おもらしがあった場合はできるだけ早く交換し、必要に応じて洗濯を行いましょう。

介護が長期間続く場合は、洗い替え用カバーを複数枚用意しておくと日々の負担を軽減できます。

食事や水分補給をサポートする姿勢づくり

高齢犬では首や足腰の筋力が低下し、床に置いた食器から食べたり飲んだりすることが難しくなる場合があります。

そのため、クッションやタオルを活用しながら身体を支え、自然な姿勢で食事ができるよう工夫することが大切です。

また、高さを調整できる食器台を利用する方法もあります。

食事や水分補給の時間は体調変化を確認する大切な機会でもあるため、食欲や飲水量にも注意を払いましょう。

老犬介護では、ベッドだけでなく周囲の環境も重要です。愛犬が安心して過ごせる環境を整えることで、介護の負担軽減にもつながります。

温度・湿気管理で快適な睡眠環境を保つ

高齢犬は若い頃に比べて体温調整が苦手になる傾向があります。特に床付近は冷たい空気が溜まりやすく、エアコンを使用している室内では人が快適と感じる温度でも犬にとっては寒すぎることがあります。

また、寝たきりの犬では身体とベッドが接する時間が長いため、熱や湿気がこもりやすくなります。

一般的に犬が快適に過ごしやすい室温は20〜25℃程度とされていますが、犬種や体調によって適切な環境は異なるので、愛犬の様子を観察しながら調整しましょう。

スロープや補助具を活用して移動負担に配慮する

足腰が弱くなった老犬には、スロープや補助具の活用も有効です。

  • スロープ
  • ステップ
  • 介護ハーネス
  • 歩行補助ベルト

などを活用することで、ペットベッドへの移動時の負担を軽減しやすくなります。また、フローリングは滑りやすいため、必要に応じてマットやカーペットを敷くことも検討しましょう。

5.老犬介護に合った犬ベッドで快適な睡眠環境を整えよう

老犬介護では、犬ベッド選びが愛犬の生活環境を大きく左右します。高齢になると関節や足腰への負担が増え、寝たきりになることで床ずれや皮膚トラブル、おもらしなどさまざまな悩みが生じることがあります。

そのため、介護ベッドには体圧分散性やクッション性、防水性、洗濯のしやすさなどが求められます。

例えばアンビエントラウンジのペットラウンジは、厚みのあるフィリングと洗濯可能なカバーを採用し、小型犬から大型犬まで幅広いサイズを展開しています。

体圧分散性や清潔性を重視した設計で、シニア犬や介護が必要な愛犬のベッド選びを検討している方にも選ばれています。

愛犬が安心して休める場所を整えることは、シニア期を穏やかに過ごすための大切な準備のひとつです。快適な睡眠環境は健康維持にも関わるため、愛犬の状態に合わせたベッドと生活環境を整えていきましょう。