愛猫が毎日使うベッドは、抜け毛や皮脂、目に見えないホコリなどで意外と汚れているものです。しかし、「洗いたいけれど型崩れが心配」「猫ベッドを洗う際、どんな洗剤を選べばよいかわからない」と悩む飼い主の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、猫ベッドを洗う前の準備から、素材に合わせた正しい洗い方、乾かし方のコツまでを詳しく解説します。さらに、洗った後に猫が警戒して使わなくなるのを防ぐ工夫や、清潔さを保ちやすいベッドの選び方もご紹介します。大切な家族である愛猫のために、心地よく清潔な睡眠環境を整える参考にしてください。
1.猫ベッドを洗う前に確認したいこと

猫ベッドを洗う際、もっとも大切なのは事前の確認です。いきなり水に濡らしてしまうと、素材によっては大きな型崩れや縮みを引き起こす可能性があります。まずは、ベッドの仕様や猫の好みに合った洗濯方法を見極めることから始めましょう。
洗濯表示を確認し、水洗いできるか見分ける

猫ベッドのお手入れを始める第一歩は、製品に取り付けられている洗濯表示タグの確認です。タグには、そのベッドに適したお手入れ方法が記載されています。
洗濯機マークや手洗いマークがあれば水洗いが可能です。一方で、水洗い不可のマーク(桶にバツ印)がついている場合は、丸洗いを控える必要があります。また、カバーのみが取り外して洗えるタイプか、本体ごと洗えるタイプかもあわせて確認しておきましょう。誤った方法で洗うと、中のクッション材が偏ったり、生地が傷んだりする原因となります。
猫に配慮した洗剤を選ぶ

猫は人間よりも皮膚が薄くデリケートなため、ベッドを洗う際に使う洗剤選びには配慮が必要です。
一般的な衣類用洗剤の中には、洗浄力が強く猫の肌に刺激を与えてしまう成分が含まれていることがあります。できるだけペット専用の洗濯洗剤や、肌に優しい低刺激の中性洗剤を選ぶことをおすすめします。蛍光増白剤や漂白剤が含まれていない無添加のものが、猫の肌に触れる寝具には適しています。
香りの強い洗剤や柔軟剤を避けたほうがよい理由
人間にとっては心地よい香りでも、嗅覚が鋭い猫にとっては強いストレスになることがあります。特に、人工的な香料が強く残る洗剤や柔軟剤は控えたほうがよいでしょう。
猫は自分の匂いがついている場所を「安心できる場所」として認識します。強い香りで自分の匂いが消されてしまったり、見知らぬ匂いが強く残ったりすると、せっかく洗ったベッドを警戒して使ってくれなくなることがあります。無香料、あるいは微香性の洗剤を選ぶことが、洗濯後も猫に心地よく使ってもらうためのポイントです。
重曹やクエン酸を使うときの注意点
化学的な洗剤を控えたい場合、自然由来の重曹やクエン酸を活用するのもひとつの方法です。重曹は皮脂汚れや軽い消臭に、クエン酸はアンモニア臭(尿のにおい)を和らげるのに役立ちます。
ただし、これらを使用する際もしっかりとすすぎを行うことが重要です。成分が生地に残ってしまうと、猫がベッドを舐めた際に口に入ってしまう可能性があります。また、素材によっては変色を招くこともあるため、目立たない場所で試してから全体に使用するとよいでしょう。
2.猫ベッドを洗う前の準備
いざ洗う段階になったら、いきなり水につけるのではなく、しっかりとした下準備を行うことが仕上がりを左右します。このひと手間が、洗濯機のトラブルを防ぎ、汚れを落としやすくすることにつながります。
抜け毛やほこりを粘着クリーナーや掃除機で取り除く
水で濡らす前に、ベッドの表面や隙間に入り込んだ抜け毛、ホコリ、猫砂などをできる限り取り除いておきましょう。
毛がついたまま水に濡らすと、繊維の奥に毛が絡みついて落ちにくくなります。また、大量の抜け毛が洗濯機に入り込むと、フィルターの詰まりや故障の原因にもなります。粘着クリーナーや、隙間ノズルをつけた掃除機を使って、丁寧に取り除くことが大切です。
尿や嘔吐の汚れは先に部分洗いする

粗相や嘔吐などの目立つ汚れがある場合は、全体を洗う前に部分洗い(プレウォッシュ)をしておくことで、きれいに仕上がりやすくなります。
汚れた部分に直接、薄めた中性洗剤やクエン酸水をしみ込ませ、不要になった歯ブラシや柔らかい布で軽く叩くようにして汚れを浮かせます。このとき、強くこすりすぎると生地を傷めたり、汚れを広げたりしてしまうため、優しく叩き出すのがコツです。
洗濯ネットを使い、洗濯機への負担を減らす
洗濯機で洗う場合も、手洗い後に脱水機にかける場合も、洗濯ネットの使用をおすすめします。 猫ベッドをそのまま洗濯槽に入れると、水流で生地が擦れて傷んだり、中のクッション材が偏って型崩れを起こしたりしやすくなります。ベッドのサイズに合った大きめの洗濯ネットに、軽く折りたたむか丸めて入れることで、ベッドへのダメージを抑えることができます
3. 猫ベッドの正しい洗い方

準備が整ったら、いよいよ洗浄です。素材や洗濯表示に合わせて、手洗いか洗濯機かを選び、適切な手順で洗いましょう。
型崩れを防ぎやすい手洗いの方法
型崩れを防ぐために配慮された洗い方が、手洗い(押し洗い)です。浴槽や大きめのタライに 30℃程度のぬるま湯を張り、規定量の洗剤を溶かします。
ベッドを沈め、両手で優しく「押しては浮かせる」動作を繰り返します。汚れが浮き出てきたら水を入れ替え、泡が出なくなるまでしっかりとすすぎを行います。洗剤の洗い残しは猫の肌に負担をかけることもあるため、すすぎは念入りに行うことが重要です。
洗濯機で洗うときのコース選びと注意点
洗濯機を使用できるベッドの場合は、水流が穏やかなコースを選ぶのが基本です。「手洗いコース」「ドライコース」「おしゃれ着コース」などを選択し、強いもみ洗いを避けるようにします。
また、他の衣類と一緒に洗うと、猫の毛が他のものに移ったり、逆に人間の衣類の匂いがベッドに移ったりすることがあるため、猫ベッド単独で洗うことをおすすめします。
水洗いできない猫ベッドのお手入れ方法
ウレタン素材や特定の起毛素材など、水洗いができない猫ベッドの場合は、拭き取りによるお手入れで清潔を保ちます。
まずは掃除機や粘着クリーナーで表面のゴミを取り除きます。その後、水で薄めた中性洗剤や重曹水を布に含ませて固く絞り、表面を優しく拭き上げます。仕上げに、水だけを含ませて固く絞った別の布で洗剤成分をしっかり拭き取り、風通しの良い場所で陰干しして中までしっかり乾燥させましょう。
4.洗ったあとの乾かし方と仕上げのコツ

洗う工程と同じくらい重要なのが、乾かし方です。生乾きの状態が続くと雑菌が繁殖しやすくなり、においの原因になります。また、乾燥時の工夫で型崩れを整えることができます。
脱水は短時間で行い、中までしっかり乾かす
洗濯後の脱水は、長すぎると強い遠心力で中綿が激しく偏り、型崩れの原因となります。洗濯機で脱水する場合は、1分程度の短時間に設定し、様子を見ながら行うのがコツです。型崩れリスクをさらに減らしたい場合は、ベッドを大きめのバスタオルで包んでから洗濯ネットに入れ、短時間だけ脱水機にかける方法も有効です。
脱水機を使えない素材や、より優しく水分を取りたい場合は、タオルドライが適しています。大きめのバスタオルでベッドを包み込み、上から優しく押して水分を吸い取ります。内部に湿気が残るとカビの原因になるため、表面だけでなく中までしっかりと乾燥させることが大切です。
陰干しと天日干しを素材に合わせて使い分ける
干す場所は、ベッドの素材によって適した環境が異なります。一般的に、ナイロンやウレタン、色柄ものの生地は、直射日光に当てると紫外線で色あせたりしやすいため、風通しの良い日陰干しが基本です。
一方で、綿などの素材で日光に当てたい場合は天日干しも可能ですが、長時間の直射日光は生地に負担をかけるため注意が必要です。干す際は、平干しネットなどを利用して平らな状態で乾かすと、水分の重みによる型崩れを防ぎやすくなります。
中綿の偏りを整えてふんわり感を戻す
洗濯や脱水によって中のクッション材が偏ってしまった場合は、乾かす前と乾いた後の2回に分けて形を整えます。
濡れた状態で軽く叩いて大まかな形を整え、中までしっかり乾いた後にもう一度、両手で空気をはらむようにポンポンと叩きながら中綿を均等に散らします。このひと手間で、猫が好むふんわりとした寝心地を取り戻しやすくなります。
洗ったあとに猫が嫌がらないためのにおい対策
「せっかくきれいに洗ったのに、猫がベッドを使ってくれなくなった」というケースは少なくありません。これは、自分の安心する匂いがリセットされ、洗剤の新しい匂いがついたことで警戒しているためです。
このトラブルを防ぐためのアフターケアとして、洗った後のベッドに、洗う前に猫が使っていたお気に入りのブランケットやタオルを敷いてあげるのが効果的です。また、飼い主の匂いがついた衣類を置いておくのも、猫に安心感を与える手助けになります。 元の環境に近い匂いを残してあげることで、スムーズにベッドへ戻ってきてくれやすくなります。
5.猫ベッドを洗う頻度と買い替えの目安
猫ベッドを清潔に保つためには、適切な頻度でお手入れを続けることが大切です。また、どんなに丁寧にお手入れをしていても、長く使っているうちにベッドが傷んでくることがあります。
猫ベッドを定期的に洗う大切さ
一見きれいに見える猫ベッドでも、毎日の使用で皮脂やフケ、よだれなどが蓄積しています。これらを放置すると、ホコリやにおいが溜まりやすくなり、猫の快適な睡眠を妨げる要因になることも考えられます。
定期的に洗い、清潔な状態を保つことは、愛猫の心地よい暮らしをサポートする上で大切です。
普段のお手入れ頻度と洗濯の目安
日常的なお手入れとしては、粘着クリーナーや掃除機での抜け毛取りを毎日〜数日に1回行うのが理想的です。
水洗いによる洗濯の頻度は、月に1回程度、あるいは季節の変わり目が目安となります。ただし、粗相をしてしまった時や、汚れ・においが気になった時は、その都度洗うようにしましょう。洗いすぎも生地の消耗を早めるため、日常のドライケアと定期的な水洗いをバランスよく組み合わせることがポイントです。
洗っても改善しないときの買い替えサイン

丁寧に洗っても、以下のような状態が見られる場合は、ベッドの買い替えを検討するタイミングかもしれません。
- 何度洗ってもにおいや汚れが落ちない
- 中綿がへたりきってしまい、ふんわり感が戻らない
- 生地が擦り切れたり、ほつれたりしている
猫にとって、クッション性が失われたベッドは寝心地が悪く、体を支えるサポート力が低下してしまうこともあります。個体差はありますが、寝姿勢が安定しにくくなったと感じたら、新しいベッドへの移行を考えてみてください。
買い替えを検討する際は、長く清潔に使える設計のベッドを選ぶのもひとつの選択肢です。例えば、Ambient Lounge(アンビエントラウンジ)のペットラウンジは、カバーをファスナーで簡単に取り外して洗濯機で洗えるため、お手入れの負担が大きく軽減されるよう配慮されています。
また、本体部分は撥水加工が施された生地を使用しており、汚れが内部に浸透しにくい設計です。中のビーズ(フィリング)は補充や調整が可能なため、へたってきても本体ごと買い替えることなく、愛猫の好みに合わせたふんわり感に整え直すことができます。
「猫ベッドの洗い方で悩む時間を減らしたい」「お気に入りのベッドを長く使ってほしい」とお考えの飼い主の方は、カバー交換や中材の補充ができる上質なベッドを選ぶことで、愛猫との暮らしがより快適で豊かなものになるでしょう。サイズや寝心地に不安がある場合でも、条件付きのトライアル期間を設けているブランドであれば、ご自宅でじっくりと愛猫との相性を確認することができます。

ー監修者ー
村田アグネス彩(むらたあぐねすさや)株式会社ワンコ・ワークス 店長。現場での経験をもとに、「犬にとって本当に負担にならないか」「暮らしの中で無理なく使い続けられるか」という視点で、犬関連商品の監修に携わっている。